【子会社設立】発起人が法人の場合定款はどうなるのか?

【子会社設立】発起人が法人の場合定款はどうなるのか?

経営の効率化や節税、リスクヘッジができるといった理由で法人が新たに子会社を設立することがあります。しかし、株式会社が子会社を設立する場合、定款はどうなるのか、また親会社の定款を変更する必要があるのかなどの疑問を持つ人もいると思います。この記事では、子会社を設立するにあたって発起人が法人の場合、定款はどうなるのかという疑問を解決していきます。

なぜ子会社を設立するのか

そもそも法人はなぜ子会社を設立するのでしょうか?

簡単にいうと、その方がメリットを大きくとることができるからです。しかし、子会社を持つことには様々な事柄が関連します。そこで、ここでは子会社を持つメリット・デメリットを含めて子会社を持つということについて解説していきます。

そもそも子会社とはどのようなものか

子会社とは、他の企業の意思決定機関を支配している企業のことを言います。具体的には、株式の半分以上を親会社が保有している会社のことです。株式を半分以上保有しているので、子会社の経営権を握っているのは親会社だということができます。

ちなみに、子会社と似た「関連会社」という言葉がありますが、これは子会社とはまた別のものとなっています。関連会社というのは、親会社と子会社の双方に20%以上の議決権を保有されている企業のことを指します。よく間違われることがあるので違いに注意してください。

親会社と子会社の関係性

親会社と子会社の関係は、親会社が子会社に対して支配権を持つことを意味します。具体的には、親会社と子会社との間で「経営指導契約」を締結する、というケースが存在します。

子会社が部長クラスの重要な従業員を採用することや、新任の取締役を株主総会に諮るときは、あらかじめ親会社からの許可を取る必要があります。しかし、子会社が独自で経営判断をするケースもあります。そのため、完全に子会社が親会社のいいなりとは言えないです。

子会社を設立するメリット

子会社を設立することで得られるメリットは
・節税ができる
・経営の意思決定の効率化を図ることができる
・企業がトラブルを起こしてしまった際にリスクヘッジができる
・事業の売買をしやすくなる
上記の点が挙げられます。しかし実際は、節税を目的に子会社を設立することが多いです。

子会社を設立するデメリット

子会社を設立することには、デメリットも存在することを忘れてはいけません。子会社を設立するデメリットとしては
・手間が増えること
・ランニングコストが増加
・脱税行為をしていないかと税務調査対応で疑われること
上記の3つが経営者目線ではあげることができます。

子会社を設立するべきかどうかは、経営者の判断や会社の状況に左右されるので、よく検討することが大切です。

株式会社が子会社を設立する際に法人が発起人でも可能なのか?

子会社は株式会社の判断により設立するかどうか決定されることが多いです。しかし、発起人はどこに帰属するのかと疑問に思うことがあると思います。また、株式会社が子会社を設立する場合、法人は発起人でも可能なのかについて疑問に思う人も多いです。そこで、ここではこれらの疑問について解説していきたいと思います。

株式会社が子会社の発起人となる場合

まず前提として、株式会社が子会社の発起人となる場合、発起人となる親会社と新たに設立する子会社の事業目的に同一性があるかどうかを証明する必要があります。もし事業目的がまったく異なる場合だと、定款認証の際に公証人から補正を求められ、正式に定款認証を認めてもらえないケースがあるからです。そのため、子会社の発起人となることが親会社の目的に則っているということを、定款から認識できるようにする必要があります。

ただ、親会社と子会社の事業目的が全く同じじゃないといけないというわけではありません。後述でも詳しく解説しますが、事業目的が一部でも一致していれば定款認証は可能となっています。

定款認証の際に必要なもの

発起人が個人の場合、発起人全員の印鑑登録説明書が必要となります。しかし、発起人が法人である場合は、発起人になる法人の会社の印鑑登録証明書と、履歴事項のすべての証明書が必要となります。個人と法人では準備するものが違うので注意してください。また、様々なケースで準備しなければならないものは変わってくるので、その際は専門家に相談するのがいいでしょう。

子会社を設立する際の注意点

子会社を設立する際の注意点として、子会社の設立が親会社の目的の範囲内に入っているのかという点です。履歴事項のすべての証明書が必要なのは、発起人となることがその会社の目的の範囲内に入っているのかどうかを確認するためです。すべて含まれているというわけではなく、一部でも含まれていれば問題ありません。

会社設立におすすめ税理士事務所

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株式会社と子会社の目的観

株式会社が子会社を設立する際には、事業目的を一致させなければならないと説明しました。しかし、親会社と子会社の事業の目的が合わないことも実際には多いです。そこで、ここでは子会社の目的に合わせて親会社は、定款を変更するべきなのかについて解説していきます。

親会社は定款を変更しなくてもよいのか?

子会社が親会社の目的に則っていなければ、親会社は定款を変更しなければならないのか?

松井信憲(2007年)の商業登記ハンドブックによると、「添付書類によって、申請に係る会社設立の発起行為が明らかに会社の目的の範囲外のものと認められない限り、当該登記申請を受理せざるを得ない。」とあります。

これは、会社における目的の具体性は必要ないということです。つまり、親会社の定款まで変更する必要がないということ。しかし、疑問に思う点があれば税理士や司法書士などの専門家に聞いてみることも一つの手段です。

目的の同一性

株式会社が子会社を設立するのは、親会社が達成したい目的を達成するためと考えましょう。例えば、親会社が元々教育系の会社であり、その会社の目的が「人財育成」だったとします。人を募るために人派の会社を子会社として設立することにしました。これは、その人派の会社で人財育成ができるという点で定款認証が認められるでしょう。このように、目的が同一であれば子会社を設立することは可能となっています。

大きなくくりで見れば基本的変更しなくても大丈夫!

子会社を設立するのは、大きなくくりで見れば基本的にはどのような会社でも設立することができます。ただ「同じ目的」を共有することが必要なので、事業内容が親会社と子会社で異なる場合は、目的の部分で同じであるということを証明できるようにしましょう。

子会社設立で困ったことがあれば専門家に相談しよう

株式会社が子会社を設立する際に定款はどうなるのか、また親会社は定款を変更しなければならないのか、ということについて解説してきました。子会社を設立する際には、複雑なことも多いです。もし、不安な場合は税理士や司法書士のような専門家に相談するのも大切なことです。

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